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うららんど

こまつ座「國語元年」
3月7日(木)〜24日(日) 紀伊國屋ホール
4月29日(月・祝)〜5月1日(水) 新神戸オリエンタル劇場
その他6月下旬まで全国巡演。


 東京公演初日を目前に控えた剣幸に、こまつ座初出演の感想、「國語元年」の見所などを聞いてみました。

――お稽古場の様子は?
 今回は出演者が全員、自分の出身地とは異なる方言を話すため、稽古場には常時、各方言指導の先生方がつきっきり。顔合わせの日から、何だか多人数の稽古場となりました。私は江戸山ノ手言葉を話す役なので、さすがに“先生”はつかず、演出の栗山さんを始め、周りの方々にアクセントなどを確認していただきながらのお稽古となりました。

――初めて台本を読んだときのご感想は?
 台本自体も普通の台本の書き方とはちょっと違っていて、面白い。台詞の脇に、何やら小さい文字が書いてあるので、フリガナかなと思ってよく見てみると、“○○デアーモ”とか“チェスト・イケ”とか、方言が書き込まれているんです(笑)。

――今回、ミュージカルのスヌーピー・シリーズで、同じルーシー役をされている土居裕子さんと初めてご一緒されますね。
 土居さんの舞台はよく拝見しているんですが、聴く人を魅了する歌声と、芝居のテンポや間の良さなどが抜群!
 土居さんも『きみはいい人 チャーリー・ブラウン』でルーシー役をやっていて、この舞台を拝見したときは私もお腹を抱えて笑ったほど、楽しいルーシーでした。いつかどこかでご一緒したいと思っていましたから、今回ご一緒できて、本当に嬉しいんです。

――井上ひさしさんの作品に初出演となりますが。
 今でこそテレビなどが普及したおかげで、標準語は全国の人が馴染んでいるし、ある程度なら話すこともできます。でも昔の人は、ほとんど生まれ故郷を出ることなどなく、自分の住む土地の言葉しか聞いたことがない。だから聞きなれない方言を使う人たちと出会ったとき、言葉だけでなく心を通 わせることもできないし、国家統一のためにはこのままではいけないという話になるわけです。
 富山出身の私は、宝塚に入った時に、仕事柄、なるべく標準語を使わなくてはと思いました。でも、この作品の登場人物たちは、自分たちの出身地の言葉をとても大事にし、その様子があたたかく描かれているんです。明治の人たちの悩みや奮闘が面 白く軽妙に描かれている中に、今の世の中に通じるような鋭い視線もあり、ドキッとさせられるお芝居ですね。
 それから、井上さんの作品には、よく歌が出てきますが、『國語元年』でも小学唱歌が登場します。皆さんご存知の曲ばかりですので、懐かしい気分を味わっていただけるのではないでしょうか? これがまたお楽しみの一つです!

会報誌「A2ランド」vol.27より一部転載